EC業務の何に時間とコストが掛かるかを考察

EC業務の何に時間とコストが掛かるかを考察

EC業務の何に時間が掛かるのか

ECサイトの運営には【受注発送処理】以外に様々な業務があります。

  1. 在庫管理
  2. モールへの在庫反映
  3. 出品商品の画像撮影
  4. 出品商品の説明文作成
  5. 出品商品のLP作成
  6. サムネイル画像の作成
  7. モールイベントの対応
  8. 価格調査
  9. 販売価格変更
  10. SEOワード調査
  11. 商品名や説明文のSEOワード入替

店舗づくりに携わるパッと思いついた項目だけでもこれだけ。そして、この作業量が×商品数必要なんです。多店舗展開しようとすれば更に×店舗数。そりゃね、少人数で行う店舗が売り上げ少なくなるわけです。この中の1,2は販売管理系システムが担ってくれる事が多いので除外すると9項目。1000アイテムで3店舗あったとき作業量は27,000項目。楽天さんは100万売上上げたければ20,000アイテム出品して欲しと言いますので、これで計算すると、なんと540,000項目。だから一人店長なんで無理なんだって、という数値になってしまいます。

  • 1,000アイテム×9項目×3店舗 = 27,000項目
  • 20,000アイテム×9項目×3店舗=540,000項目

やってらんね~(困)

無理でもやらなきゃならない。だからまず出来る道具を探す

在庫管理ツール

EC向けの在庫管理ツールは結構数があります。でもこいつはネクストエンジンなど基本機能として提供してくれる販売管理ツールが多く、別々のツールを使うより1つのツールで使う方が効率も効果も上がります。ちなみに、私は在庫管理が欲しくて商い名人からネクストエンジンへ切り替えました。

写真撮影

外注業務として請け負う企業さんが複数あります。これは発送して撮影&加工後の画像をもらえるので画像加工の業務は楽になりますがモデルと一緒に撮影とか付加価値が無いとコスト高に感じます。

モデルさんが必要な場合、基本料金20,000円 程度の外注さんが多かったです。

私はホームページビルダーについてくるウェブアートデザイナーというアプリを利用しています。サムネイル画像の作成などはこいつがすごく便利なので、単純な画像撮影と加工であれば食指が動きません。ましてや、楽天の方針『サムネイルは白背景画像にしろ!』のオーダーがあると尚更です。だって、白背景の箱を用意して商品入れて撮影すればいいんですよ?厳格なルールになれば商品画像で売上が変わるなんて事態が減少していくわけですしね。

商品説明文作成

いわゆるカタログ起しという仕事としてカタログに記載されている商品サイズなどのデータをExcelに落としてくれる外注さんがいらっしゃいます。しかし、HTMLまで作成してくれる方は非常に少なく出品データ作成はやはり社内労力が必要です。オリジナル文章で商品説明を書いてくださる外注さんもいます。ただし、商品の事を勝手に調べて勝手に書いてくれとはオーダーできないので、商品の情報を集めて渡すことになります。※一般的にはカタログを渡すことが多い⇒カタログ以上の情報は記載されない。

仮に 1,000アイテムを外注すると、上から 10,000円、150,000円(※1商品300文字の場合)、200,000円。データ起しの安さは飛びぬけてますが、その後にHTML化の内部作業があるのでお忘れなく。20,000アイテムなら….考えたくないですね。

商品LP作成

これも外注さん(ウェブデザイナーさん)が沢山いらっしゃいます。企業として行っている所ではコンサル業務と合わせて月額請求となる所とTOPページなどのデザイン一新と合わせて作り込みをする企業とあります。

価格調査と価格修正

価格自動修正アプリを提供している企業さんがいらっしゃいますが、常に最低価格を提示してしまうものが多いです。仕入れ値があるので値下げできるラインがありますし、ポイントアップセール等店舗負担額が増えれば可能な売価も変わってきます。個人的にはかゆいところに手が届いてくれないツールが多い。ここは個人的に欲しいパーツです。

  • プライスサーチ 初期費用150,000円〜、月額料金70,000円〜 ※価格の自動修正なし、通知のみ
  • Pricewalker 価格不明(サイト上に提示無し)
  • PriceChanger 40,000円~/月 ※価格自動修正機能あり
  • IQura 4,000円~/月 収集機能のみ(自動修正機能なし、通知なし)

SEOワード調査

よく電話がかかってきますよね。私も複数の会社にお願いしたことがありますが「この商品の順位が上がったのは、あんたの会社の力じゃなくて私が広告入れたりしたからですよ!」と何度言いたかったことか(笑)。信じるか否かは自由ですが、個人的感覚としては絶対に上げてくれる外注さんはいないと思ています。だからリサーチ結果は書きません。

モールのルールが変わったら商品名や説明文の書き方も変えなくてはいけない。そこを踏まえてどう処理するか、自分が納得する方法を模索するしかいないですよね。

まとめ

其々に外注先がある事、全業務を外注しようとした場合 費用は年間500万を超えるであろうこと、調べれば調べるほど「ECって金掛かるじゃん」と感じてきます。

外注費は高いけどシステム化の難易度が高くなさそうなものも色々見えてきました。自作システムに搭載したい機能、今不便に感じてる作業工数を軽減する機能。作るシステムの形がぼんやり見えてきましたね。