楽天市場:商品情報の更新頻度って今でも超重要かもしれないと感じた件

楽天市場:商品情報の更新頻度って今でも超重要かもしれないと感じた件

楽天市場:商品情報の更新頻度って今でも超重要かもしれないと感じた件

プログラムの作成依頼を複数件頂き、クラウドシステムやらVBSやらに明け暮れた4か月。
その間、楽天市場の店舗はというと、まぁ更新滞っておりまして…。

言い訳なんですけど、更新が滞ってしまった原因が【自動化】が生んだクレームだったんです。

【自動出品システム】が原因で発生した『クレーム』

このブログ内にレシピが散らばっている自作のシステム。

この機能の一つに【自動出品】があり、具体的には次のことをオートで行っていました。

  1. 廃盤商品の取り下げ(空きURLとして管理)
  2. 空きURLへ同ジャンル同価格帯の商品を自動割り当て(※ただしレビューのない商品のみ)
  3. 集客ワードの収集と集計
  4. 集約ワードの評価 ※重みづけ
  5. 自動出品時に商品情報からページ構成(HTML)を自動生成
  6. 商品名、ページHTML、キャッチコピーへの有効検索キーワードの自動割り当て
  7. これらの情報を合わせてAPIでの定期自動出品

クレームの原因はこの中の項目4と項目6が原因で、商品と違うキーワードが入り込むことで発生しました。

例えばね【IH非対応】なのに店舗への集客に【IH対応】が多いと(IH対応の重みが大きいので)つけちゃうんです。
そりゃ商品名にIH対応が含まれていれば【IH対応】だと思って購入しますよね。
で、クレームが発生したと。

急遽【erasewords】というテーブルを用意して商品やカテゴリ毎にキーワードの除外を仕掛けたのですが、なんといってもアイテム数が多いので「とてもじゃ無いけど走破できない」と判断。その間にプログラムングのお仕事が入ったので『しばらく棚上げ』して昨日やっと調整完了しました。

で、一斉更新をかけたのですが結果「売り上げが常時の2.5倍」という結果になりました。

更新頻度による導線強化が顕著だった事もあった

楽天市場の検索順位/検索導線強化は大体次の項目で行われているようです。

  1. 検索キーワード合致率
  2. 検索キーワード出現頻度
  3. 必要事項の記載有無(JANとか)
  4. 在庫数増減の頻度(程度)
  5. 商品情報更新頻度(最終更新からの経過時間)
  6. 店舗評価の値
  7. 39ショップ参入店舗か
  8. 最終購入からの経過時間
  9. 商品の月間売上高
  10. 商品の日間売上高
  11. 在庫残量
  12. レビューの数

3年ほど前からは【項目9/項目10】が非常に大なウェイトを占めるようになりました。まぁここら辺は皆さんご存知の通りだと思います。

激動の調整期間(2016~2017)に行われていた事

売れ筋商品を上位に維持させることのデメリットも生じてきているのでしょう。

この期間で行われていた事が現在、検索結果の微調整で利用されていると思われます。
具体的には【キーワード合致率】【更新頻度】【在庫増減】あたりが利用されている感じです。
あくまでも私が更新したり調整したりした結果から導いた『推測』のお話ですが。

3項目について1件つづトり上げてみたいと思います。

キーワード合致率

調整期間には超面白い現象が発生しました。

【フライパン フライパン】(合致率90.9% /出現頻度=2)なんて商品名が検索上位を独占。

さすがに「まずい!」と思ったんでしょう。この現象の寿命は2週間程度でしたが、その後も2か月程度にわたり頻度と合致率の調整が行われていたようです。(例えば「合致率40%以上は評価下げよう」とか「3回以上繰り返してたら評価下げよう」とかそんな調整を入れながらブラッシュアップしてた印象です)

キーワード合致で現在よく聞くのは次のルールです。

  • キーワード合致率20%以内
  • 先頭にあるキーワードがより高評価
  • 繰り返し記載は極力しない
  • 重要ワードは格納30文字以内に格納

具体的に書いてみます。

商品名:フライパン 26cm IH対応 軽い 疲れない軽量 調理器具 シリーズ名 JAN:1234567890123

これだと【フライパン】で検索したときの出現率=9.25%、【フライパン 26cm】だと16.66%です。(文字数:54)
調理器具までで30文字。この間にあるキーワードが強化されて、特に前の方にある【フライパン】は【調理器具】よりも重みを持ちます。
と、こんなルールが合致率や格納文字数を変更しながら常に走っています。

更新頻度

キーワード合致率の調整期間から3か月程度前には【更新頻度】が重要な項目となっていました。これは私も気づいたので、1日5回更新したりなどして対応してました。

更新頻度で現在よく聞くルールは次の通りです。

  • 検索結果の重みが同列の場合、更新の若い方が優先される
  • 何の変更もない情報をアップロードしても『更新日時』は更新されない
  • 商品名/商品売価の更新が重要
  • 店舗情報(TOPページなど)の更新よりも商品情報の更新がより重要

例えば【RCP】という文字列を入れた状態と除いた状態の2パターンを用意して繰り返し更新するなどでも『商品名の更新』となります。調整期間の時に私はこの方法を使って3倍の売上増になりました。

今は以前ほどの効果はないと思っていたのですが、 今回の一斉更新で「2.5倍」になったため驚いたわけです。

ただ、以前は売れている商品の売上が増えたのに対し、今回は「売れて居なかった商品が急に売れた」という現象で現れました。そのため、更新頻度が低い(最終更新から日数が経っている)商品に対して減点が入っているのかなと感じました。プログラマ視点で考えれば『減点で表現』なら期間も加味してルール付けできますし、今回の現象の説明もできます。

更新頻度が低い店舗の場合は(今回の私のように)思わぬ効果が生まれるかもしれません。

在庫の増減

これは最近気になっていた項目です。以前は『在庫数が急減した時』『在庫数の変動が少ない時』『在庫数が急増した時』など様々なタイミングが実験されていたようです。そして、この変動値を色々変えて評価できるように中の仕組みが構築されているのだと思います。

現在言われているのは次のような内容です。

  • 在庫数の急減/急増はあまり評価されない
  • 安定的な在庫数が保持されていることが望ましく加点対象
  • 楽天倉庫に商品を送っている場合、確実に在庫確保されていると考え評価が高くなる
  • Amazon倉庫の場合は加点対象外(楽天側で把握できないですしね)
  • 登録在庫の正誤はキャンセル率でみている

楽天側が「こうやっているよ」と教えてくれているわけではないので、上の2項目を含めすべてが推測であり噂ですが、意外と的を得ているのではないかと思います。

まとめ

現在は『短期の売上』が最も優先される事項となっています。そのため検索結果上位はほぼ固定となります。
楽天市場ではこの固定に変化をもたらそうと様々なフラグを駆使して順位変動を起こします。

今回自動更新を修正し実行したら急に注文数が増えたのには驚きました。
更新をあまりしていない商品がある方。まだまだやれることあるかもしれません。