楽天の3,980円送料無料について新聞社さんから電話取材がありました。

楽天の3,980円送料無料について新聞社さんから電話取材がありました。

楽天の3,980円送料無料について新聞社さんから電話取材がありました

楽天出店者だけの話ではなく、新聞社さんも調べる様なネタになってきたんですね。
まずそのことに驚きました。
主だった質問は以下の2つだったと思います。

  • 3,980円送料無料によって、売上はどうなると思うか
  • 3,980円送料無料に対して、店舗としてどう対応するのか

その派生の質問として『商品個別で設定を変えるのか、一律で変えるのか』など聞かれました。

3,980円送料無料に対して、店舗としてどう対応するのか

うちの場合は、現在平均単価が2,000~2,100円。
100円商品などは1個単位でご購入いただけるように出していますが、まとめてご購入いただき60個以上ご注文いただく事も多くあります。

自作した利益計算ツールで計算すると、利益率30%で60個ご購入いただいても送料無料になると利益額はわずか100円。利益率2%。まぁ商売として成り立つ形ではありません。

そんな事を考えていくと、送料を含めた商品売価で3,980円程度になる商品以外は出品しにくくなります。
だって、100均で販売されている商品を『送料込み900円』として販売しても売れないでしょ?

なので、出品アイテム数を絞るのがうちの基本的な施策になります。

楽天市場ではプレミアム価格を付けてよいのか

単価の安い商品は『送料込み売価への変更』を行った場合、商品定価よりも高額な値付けを行う必要があります。
先程の100均商品が送料込みで900円になるという奴です。

『この【送料加算販売】が商品定価を超えている場合、楽天市場のルールに抵触しないのか』楽天市場に質問を投げているのですが1週間経過した今も回答がありません。商品絞り込みの際にはこの是非が大きな意味を持ってくるのですけどね。回答無いんです。

楽天市場では基本的にプレミアム価格は規制している

あくまでも、今回の施策を抜きにしての話ですが、楽天市場では基本的に定価以上の値付けはNGです。

この切っ掛けはセールでの割引率偽装事件。
この事件以降、定価表示には定価の証明が必要になり、商品情報へのJANコード登録で楽天市場内のカタログデータに定価を持つ場合は定価が表示されるようになりました。それに伴い定価よりも高い値付けについては顧客に不利益を与えるとして注意の対象となっています。
この定価、もちろん送料を含まない価格です。

Amazonではプレミアム価格を容認している

一方、Amazonではプレミアム価格を認めています。
その為、定価よりも高額になっている人気商品がいくつかあります。

そして、これがネットセドラーの暗躍する舞台であったりします。

今現状、定価を超える値付けに踏み切るには不安が大きい

楽天側とすれば「楽天の方が安心して買えるよ」と差別化に利用したのでしょうけど、今回のような事案が生じると『送料加算して販売してペナルティを科せられる事はないのか』不安になります。

また送料込み設定にすると【送料無料マーク】が付くわけですが、定価よりも高い商品を【送料無料】としてた場合「それは『嘘(だまし)』ではないのか」という視点があります。※ここら辺のお話もRON会議室にて話されていました。

まぁ商品定価が記載されてしまうと、プレミアム価格商品の購入率は激減するでしょうけどね。

モールに出品すると利益が無い。でも自店舗では集客が無い

ではどうすれば良いか。
「モールで購入いただいた方の2回目の購入を自店舗で行ってもらえばいいじゃない」
でも、これも楽天やAmazonが規制してきた事柄です。

  • 購入明細や領収書以外のチラシ同梱の禁止
  • 段ボールへの自店舗URL記載禁止(今は併記してあれば良いに緩和されていると思います)
  • メールでの自店舗URLの伝達禁止 etc.

今は楽天ポイントの市場獲得でそれぞれのモールの利用者が固定されている感じはあるので、以前よりはうるさくなくなったように思いますが、しっかりと規制は残っています。

つまりは、上記作戦『リピートを自社サイトでもらおう』はなかなか難しいわけです。
もちろん穴はあります。

  • 購入明細や領収書以外のチラシ同梱の禁止 ⇒ 領収書や納品書の裏面をチラシ化する
  • メールでの自店舗URLの伝達禁止 ⇒ ハガキ等で情報を発信する

出た杭は打たれるかもしれませんが…。

結局はGoogle検索の中でモールとどう戦うかになる

私はココをおろそかにして【楽天市場の中でどう順位を上げるか】を考えてきたため大きく出遅れてしまっていますが、最終的には【Google検索対策】が肝なのだと思います。

Google検索対策という視点で見ると、楽天市場やAmazonの商品情報構成にはまだまだ欠点が沢山あります。

  1. 文字数制限の為【商品ページ内の文字数比率】が少ない
  2. 商品情報の分量が少なく、その他の情報(文字数)が多いため施策したキーワードの重要性が落ちる etc.

つまりは、Googleとの戦いであればまだ付け入るスキはあるのではないかと思うのです。
具体的な話はモール出店で飯は食える?今後のEC業界の変化を考える。=> Google検索での戦いの課題 で記載した通りです。

まとめ

楽天市場がやると明言したからには送料無料ラインの統一は実行されます。
そこにわれわれ出店者の意志など入り込む余地はありません。
だったら、どう対応するか、どう対処するかを考えるしかありません。

  • 自店舗を出して、自店への集客強化を模索して、地道に頑張る。
  • モール側が再度中小店舗を取り込みたくなった時に再度力を入れる。

もうこれしか生き残る道は無いように思います。

頑張りましょう!