「沢山の人に販売したい」その時点でNGです。

沢山の人に販売したいと考えている時点でアウト
私もそうでした。
ネットショップは地方から日本全国、世界中に向けて商品を販売できる窓口。だから沢山の人の目に触れて沢山の人に見てもらい、たくさん買ってもらうんだと。
その考えでもある程度までは売上を伸ばすことができますが、ある程度から伸びず成長は止まってしまいます。そして、ライバル店より売価が高いのが原因じゃないかと推定し価格を下げ、結果ぐだぐだの泥仕合を繰り広げる事になります。売り上げは上がるけど利益が上がらないという奴です。
これが間違いだと気づくのに私は5年を要しました。
そして気づいた時には修正しなくてはならないページが数千ページもある状態。
(だから業務システムを自動化しよう。どこにもないから自作しようと思うに至ったのです)
ネットショップで購入する人は誰か
- 情報検索が苦手な方
- 安物買いの大好きな方
チョット悪意を込めて表現してしまいましたが、情報検索が得意で良質な商品を探している方は基本的にネットで購入をしません。ネットでしか販売されていない商品やメーカーの直売サイトであれば別です(わざわざモール経由で高く購入する必要が無いので、しっかりと直販サイトを探します)。また、しっかり調べるとその商品でなくてはいけない理由は薄れ、代替する商品やもっと効果の高い商品がある事が解ります。こういった商品を近くの店舗で探します。触ってみて確認しなくては判断できない情報が必ず出てくるからです。
こういった事を踏まえて考えると、上記2つの顧客層が浮かんできます。
利益を確保して販売するならターゲットは1番です。情報検索が苦手な方は1ワードの検索をまず行います。そこで目的と合致するものがHITすればそこで決定してしまいます。商品を探すときの検索回数が少ない。だから検索上位にいる必要があるのです。
2番に属する方は様々な手段を使って安い商品を探します。2番をターゲットにする場合は価格調整のみで事足りるでしょう。但しHITさせる絶対数が必要なのでアイテム数の確保は必須。その為の価格調整は自動化が必要となります。
集客を気にする前にコンバージョンを気にしよう
「コンバージョンが低いから集客を集めなくてはいけない。まずは集客だ。」
私が出店当初の楽天ECCに言われ信じ込んでいた文言です。これは正しいですが間違えてます。
目的に合致した人を集客できていればコンバージョン率は自然に高くなります。
『コンバージョンが低い=目的に合致する集客が少ない』を意味しています。
ただやみくもに集客しても購入につながらないですよね?
ビッグワードで検索上位に食い込むと来店数が増えてコンバージョンが落ちるのマッチしていない方まで集客しているからです。
ECモールであるQoo10で面白い例があります。
2年前に退店してしまったため現在の情勢は不明ですが出店してみて強く感じたことがあります。
『集客はするのにコンバージョン率が悪い』
調べてみたら理由は簡単でした。Qoo10はアフィリエイトによるクリック集客を行っていました。『このURLを見たらあなたに1ポイント溜まります』というやつです。購入する気が無くてもポイント欲しさのクリックが多かったんですね。
当たり前ですが、購入の意志がない方が来店すればコンバージョン率は低くなるのです。
目安とするコンバージョン率は?
一般的には以下のように言われています。
- Google経由のコンバージョンは1%が目安
- 楽天市場では3%が目安
すみません、その他のモールでの閾値は持ち合わせておりません。楽天と同じ3%を目安にすればおおよそ正しいのではないかと思います。
Google経由のコンバージョンが低い理由は、情報検索の方が多く必ずしも購入目的ではないからです。
楽天市場の3%は楽天市場の平均的なコンバージョン率が3%だからです(ECC曰く)。
この目安より低ければこの商品を購入したい方を誘導てきていないということになります。
つまり『どんなに一生懸命説明しても言葉が刺さらない=購入の動機につながらない』と言う事です。
そう、コンバージョン率を上げるためにはターゲットを絞り込みそのターゲットに向けた説明をする事が必要になります。
ネットショップの集客の考え方
私は今現在『ネットショップは顧客との距離が近い販売メディアだ』と考えるのが妥当であろうと感じています。つまり、広いターゲットに向けた情報を発信するのではなく、ターゲットを狭い範囲に絞り情報を発信するのです。
以前はこの情報発信にかなり問題がありました。
ターゲットを狭めると情報の受け手の数が激減する
今は違います。日本国内で見ればスマホを持つ方が増え一人1台情報を受け取れるツールを持っています。その為、そもそもの情報を受信する受け手の数が激増しています。
具体的に記載してみます。
1. 日本国内のすべての人をターゲットになんでもできる万能商品を売る
⇒ 訴求ポイントがぼやける(集客は多いがコンバージョンが低い)
集客月間1万人/ 推定コンバージョン率0.5% ⇒ 決定50人
2. 特定条件の10万人をターゲットに特定条件の悩みを解決する商品を売る
⇒ 訴求ポイントが明確になる(集客は少ないがコンバージョンが高い)
集客月間1000人/ 推定コンバージョン率5% ⇒ 決定50人
桁が1つ多いのに決定数が同じですよね。
売価は2番の方が上げやすいので利益率で考えれば後者を選択する事がベストだと判断できると思います。
アフィリエイターを活用する
商品説明などが特定のターゲットに対し尖ったアナウンスとなると、もう一つの恩恵を受ける事が出来ます。
それは、アフィリエイターにとって魅力的な商品になると言う事です。
アフィリエイターさんは商売人の私たちよりも尖った記事を書いてくれます。その上、集客にかなりの力を持っています。
優秀なアフィリエイターはターゲットを明確にしそこに刺さるキャッチな言葉で商品を紹介してくれる強い味方です。
商品を特定のターゲットに向けて宣伝すると、こんな副産物まで手に入る可能性があるのです。
まとめ
『集客が大切』は決して間違いではありませんが、その前にどんな顧客を集めるかのターゲット選定が不可欠です。狙い通りに集客できているかの指標はコンバージョン率を確かめる事で確認できます。
さぁ。店舗運営頑張りましょう!
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