モールSEO:楽天市場_2018年9月20時点

モールSEO:楽天市場_2018年9月20時点

楽天市場で有効なSEO対策

楽天市場のSEO対策は2016年5月を境に大きく対応を変える必要が生じています。

キーワードマッチ  売上実績

現時点では売り上げ実績のポイントはかなり嵩上げされているようです。
この事実は非常に大きな問題をはらんでいます。

  • 新規出品商品は売り上げ実績が無いため検索1ページ目に入らない。
  • 新規出店者は店舗の実績も商品の実績もないため検索1ページ目に入らない。

それでも楽天市場で販売したければ次の対策が必要になります。

  1. 広告を買って上位に食い込ませる
  2. JANコードを記載し上位店の検索結果にただ乗り&最安値で販売し顧客を奪う
  3. 複合Wordを狙って地道にWord調整する

1は費用がかかりますがcookieに残るためアフィリエイトからの流入があるかもしれません。
2は大半の商品で赤字販売となりますが商品にパワーが付く可能性があります。
3は爆発力は全く無いので何年かかるかわかりませんが追加コスト0円。別途費用はかかりません。

楽天市場の利益から見た売上実績重視の理由

楽天ECCはよくこんなことを言います。

「DEALを使って専用ページからの流入を取りましょう。最初は赤字かもしれないけど販売実績が出来て検索上位に来るようになります。利益はそのあと考えましょう。」

仰ることは確かにごもっとも。他店があまり扱っていないような商品の場合、上位店も検索1ページ目を取れてなければただ乗りして価格比べの選択肢もありません。自社の実績が無い商品であれば【表示させる=広告 or DEAL】です。DEALも専用ページからの流入が期待できないのであれば広告の一択しかありません。すごく嫌ですが、インフラを提供している企業が自社に有利なルールを敷くのは当たり前の事。ここら辺は割り切るしかありません。

楽天側から見ると、実績重視のルールは利益の上がりやすい美味しい施策なんです。

  • 広告が売りやすい。
  • DEALを勧めやすい。
  • 顧客にポイントを与える事で他の楽天商品に展開できる。
  • 顧客を楽天グループで囲い込める。

こんな美味しい事ばかりなので、楽天市場が売上実績重視型のアルゴリズムを強める事はあっても弱める事はないでしょう。
エンドユーザーから「嫌だ」の声が上がらない限り。

顧客から見たモールの変化

この売上実績重視の仕組みは顧客側から見てどう見えるのか考えてみます。

思いつくフレーズで検索をしてみると上位にいる店舗がほぼ固定されていることがわかると思います。
違う店舗だと思っていたら上位店舗の2店舗目だったなんて事もざらです。

売れてる商品、売れてる店舗が上位に並ぶわけですから検索結果は【同じ商品、同じ店舗、同じ….】です。
楽天市場の変化を顧客側から見ると『面白みが無くなった』と言えます。

この面白み、今はメルカリが最強です。
良くも悪くもいろんなものが売っていて探すのが楽しい。
以前は楽天市場もそうだったのですが、この面白みが探しやすさという魔法の言葉に消されて無くなってしまったと感じる方が少なくありません。

ただし、楽天市場のいう探しやすさは購入商品が決まっている方にはとても便利に働きます。

探しやすくなったけど同じ商品ばかり検索にHITしてつまらなくなった。
これが顧客側から見た現在の楽天市場です。

売上実績重視がモールに与える影響

上記の事実から、顧客視点で考えるとどう動くと思いますか?
答えは簡単ですよね。

『直売店を探す』

お客様は楽天市場の店舗が販売インセンティブを支払っている事を知っています。
安く買うためには、インセンティブが無い自社店舗を探すのが最も早いと判断します。
事実、ウチの親会社であるメーカーにはエンドユーザーから「直接購入したい」という電話が毎日来ています。
メーカーとしては1個づつ販売するなんて面倒な事なので丁重にお断りさせていただいておりますが、近所のメーカーさんの中には直売サイトを作成した所もあります。

「弊社をどこで知りましたか?」とお聞きすると「商品を量販店で見た」とか「ネットで商品を見た」という答えが返ってきます。
本来はそこで購入すれば済む話なのですが、わざわざメーカーに購入を打診するわけです。
『安く買うためには途中を飛ばせばいい』そう判断している顧客は既に何人もいるという事がここから読み取れます。

今は一部の方のみがこのような導線で行動していますが、この流れは加速していくと思います。

楽天市場としては顧客をつなぎとめるために、携帯や保険など様々なツールを含めて楽天ポイントの優位性を訴えていく事でしょう。
楽天市場の衰退と直売店舗の乱立、Amazonの更なる躍進。EC業界の近未来はこんなところでしょうか。

楽天市場は衰退しない為に2つの方法が取れます。

  1. 直売スタイルとAmazon化
  2. 店子スタイルのメルカリ化

元々は楽天のスタイルなのでメルカリ化というと変ですね。旧来の形に戻すという事です。現在はAmazon化に大きく舵を切っています。
Amazonの売りは【探しやすい】【価格が安い】【早く着く】の3つ。
男性客が好きな定番商品&型番検索が大得意で、楽天市場もこれに習おうとしています。

楽天市場のSEO対策 2018年9月20時点

キーワードマッチは既に過去のものとなりました。

売れてる商品を上位にあげる仕組みであるため、認知されていない商品の販売成立は難しい状態です。

型番商品の強化。これが私が今お勧めする楽天SEO対策です。

  1. 商品名にJANコードを含める
  2. 商品名にメーカー商品番号を含める
  3. 商品名にメーカー商品名を含める
  4. 商品名の前半に商品の所属するジャンルを含める
  5. 商品名に【おすすめ】のワードを入れる
  6. 商品は送料込み価格で提示し商品名に【送料無料】のワードを入れる
  7. 送料込み設定が出来ない場合は、まとめて○○円で送料無料と商品説明欄に記載する

鍵は4項目目です。

メーカー商品番号で検索する場合、同じ番号の他ジャンル商品がHITする事があります。これを回避するために、商品のジャンル名を記載します。
楽天市場では曖昧な用途検索は既に無くなったものと考えてワード入れルール変更の準備をしましょう。

URLの引継ぎが重要になる

現時点ではキーワード対策よりも重要かもしれません。

楽天市場ではマイナーチェンジに限りURLを引き継ぐことが出来ます。販売実績はURLに紐づき管理されています。つまりURLを引き継げる=旧商品の販売実績を引き継げるであり、初期値に下駄をはかせることが出来るという事です。これ、かなり大切です。私がECCから聞いたURL引継ぎの条件は以下の通り。

  1. 同一ジャンルの商品である事
  2. 元の商品と比べ違いが少ない事(例えば旧商品はフライパン、新商品は鍋という違いはNGとの事)
  3. 価格帯が同じである事
  4. メーカー知名度に大きな差がない事(知名度の高いメーカーの場合は同じメーカーでないと駄目)
  5. 品質が同程度である事
  6. レビューが無い商品であれば2~5については不問

あまりに酷い場合は楽天市場から退場を命じられる可能性もあるそうなので、引き継ぐ場合はルールにのっとり顧客からクレームの出ない様に行いましょう。

まとめ

楽天市場もだんだんと面白みのないモールとなってしまいました。上記推測の様に、この動きは加速し(個人的には)直売ショップの乱立につながると思っています。そうなると、すべきはGoogle対策。私としてはどう変わってもいいように様々な対応が出来るシステムに構築しなきゃいけないという事です。

がんばろ(気合!)